TOP再生医療情報 › 間葉系幹細胞

間葉系幹細胞

骨髄由来間葉系幹細胞

間葉に由来する体性幹細胞。
単離法
1.骨髄穿刺液から密度勾配遠心により単核球のみを単離すると、その中に間葉系幹細胞として含まれる
2.10%血清を加えた培地中で培養するとプラスチックのディッシュに張り付く
3.その際、若干の造血幹細胞も一緒に付着するが、時間の経過および継代により除去することが可能である
4.最終的に接着性の間葉系細胞として残る

表現型
Positive
一般的にPositiveとされている抗原(ヒト)(OMIMへのLink)
CD29(INTEGRIN, BETA-1; ITGB1),CD44,CD49a-f(CD49a(INTEGRIN, ALPHA-1; ITGA1), CD49b(INTEGRIN, ALPHA-2; ITGA2),CD49c(INTEGRIN, ALPHA-3; ITGA3), CD49d(INTEGRIN, ALPHA-4; ITGA4), CD49e(INTEGRIN, ALPHA-5; ITGA5), CD49f(INTEGRIN, ALPHA-6; ITGA6), CD51(INTEGRIN, ALPHA-V; ITGAV), CD54(INTERCELLULAR ADHESION MOLECULE 1; ICAM1), CD71(TRANSFERRIN RECEPTOR; TFRC), CD73(SH3/4)(ECTO-5-PRIME NUCLEOTIDASE; NT5E), CD90(THY-1 T-CELL ANTIGEN; THY1), CD105(SH2)(ENDOGLIN; ENG), CD106, CD166(ACTIVATED LEUKOCYTE CELL ADHESION MOLECULE; ALCAM), Stro-1, MHC class I(HLA-A, HLA-B, HLA-C)
Positiveと言う報告がある抗原
CD10, CD13, CD22, CD64a, CD133, CD140b, CD146, CD271, CD340, CD349, GD2,
GD2 synthase, SSEA-1, SSEA-4

Negative
一般的にNegativeとされている抗原(ヒト)
CD11b, CD14, CD18, CD19, CD31, CD34, CD40, CD45, CD56, CD79α,
CD80, CD86, HLA-DR
Negativeという報告がある抗原
CD235a

MSC特異的なマーカーは定義されていない

Osiris社の基本特許

間葉系幹細胞に関する基本特許は、下記表に示したOsiris社の特許出願である。米国では間葉系幹細胞そのものを始め、製造法やその用途など多数の特許が成立している。日欧では、特許は成立しなかったし、成立したとしてもすでに特許期間が満了している。
 
PCT出願 米国 欧州 日本
WO1992/22584
(1992.6.16出願)
(1992.12.23公開)
US5197985
(1993.3.30登録)
US5226914
(1993.7.13登録)
US5486359
(1996.1.23登録)
US5733542
(1998.3.31登録)
US5837539
(1998.11.17登録)
EP0592521B1
(2003.5.2登録→異議→審判→無効確定)
EP1361267A2
(2003.11.12拒絶査定)
特表平7-500001
(1995.1.5公表→拒絶査定→審判拒絶査定確定)
特開2009-28056
(2009.2.12公開→拒絶査定→審判拒絶査定確定)
WO1996/23058
(1996.1.22出願)
(1996.8.1公開)
WO1996/38482
(1996.5.31出願)
(1996.12.5公開)
 
US5811094
(1998.9.22登録)
US6010696
(2000.1.4登録)
US6087113
(2000.7.11登録)
なし なし
 米国は、間葉系幹細胞の基本特許が成立している。一方、米国と制度が異なる日本と欧州では、WO1992/22584国際出願時に「最先の出願」を優先権の基礎としなかったことにより優先権主張が無効となり、出願日を基準に特許性が判断される。その結果、優先日(1991年6月18日)後の1992年1月に発行された発明者らの2つの報告、3種のハイブリドーマSH2, SH3, SH4が産生する抗体を用いて間葉系幹細胞を特定したBone. 1992;13(1):69-80、及び骨髄由来付着細胞から骨・軟骨を分化誘導して移植治療に用いるBone. 1992;13(1):81-8.により新規性が喪失されるため、拒絶査定が確定している。

脂肪由来間葉系幹細胞

単離法
カニューレで吸引されるときに裁断された脂肪からコラゲナーゼと遠心で単離する

表現型
Positive
CD9, CD10(MEMBRANE METALLOENDOPEPTIDASE; MME), CD13(ALANYL AMINOPEPTIDASE; ANPEP), CD29(INTEGRIN, BETA-1; ITGB1), CD34, CD44, CD49d(INTEGRIN, ALPHA-4; ITGA4), CD54(INTERCELLULAR ADHESION MOLECULE 1; ICAM1), CD55, CD59, CD71(TRANSFERRIN RECEPTOR; TFRC), CD73(ECTO-5-PRIME NUCLEOTIDASE; NT5E), CD90(THY-1 T-CELL ANTIGEN; THY1), CD146, CD105(ENDOGLIN; ENG), CD166(ACTIVATED LEUKOCYTE CELL ADHESION MOLECULE; ALCAM), MHC class I(HLA-A, HLA-B, HLA-C)

Negative
CD11b,CD14,CD16,CD18,CD31,CD45,CD50,CD56,CD62,CD104,HLA-DR

ACSとMSCの遺伝子の発現パターンは90%同じという報告もある

BMSCと異なり、CD106はNegativeである

ASCはCD34を発現しているがBMSCは発現していない(ヒト)

Stro-1はPositiveとNegative両方の報告がある

Oct4,Sox2,Rex1の発現がみられる

単離法や培養法に関わらず比較的一定

分化に関して
osteoblast
adipocyte
chondrocyte
endothelial cell
myocyte
neuron
cardiomyocyte

サイトリの特許出願

ここに本文やイメージなどここに本文やイメージなどここに本文やイメージなどここに本文やイメージなどここに本文やイメージなどここに本文やイメージなど
TOP再生医療情報 › 間葉系幹細胞